2016年8月1日月曜日

グローバル化と右派・左派

 私が米国企業で採用を担当していた時、何人かの日本人とインタビューしたことがあります。その中で、「日本はダメだから、外資で働きたい。」という人がいて、私は忠告として外資で働く際には絶対にその言葉を発してはいけないと話したことがあります。

 それは、日本人が外国に長く住むと、何度も「私は日本人です。」と話す機会が多く、だんだん日本人である自覚が増大し、中には激しい愛国者になる人がいるからです。または、住んだ国によっては、その逆になる人もいます。
 つまり、周囲が外国人になると、それまでに抱いたことがないような民族的な意識が芽生えてくるわけです。 ですから、長く外国に住んでいた人には、「○○人は○○」といった発言はかなり様子を見ながらでないと発してはならないと考えます。(もちろん、日本人だけではなく、どの国の人についてもです。)
 
 現在、SNSが拡散して、さらに海外への移動も簡単、日本に住んでいても、ほとんど外国の中で暮らしているような情報量で過ごしている若者も多いでしょう。格差が広がれば、今よりももっと国際間を移動する人が増え、そうした意識がさらに拡張していくでしょう。

 そして、今の10~20歳代の若者の多くは、低成長時代に親の苦労を見ながら育っているので、自分で自分の道を切り開こうと考え、将来に向けて、この国をもっと豊かにしたいと思っています。