2016年9月27日火曜日

偉大な教員が3人いた。

経済学者というと、まあ、お酒好きが多いとか、経済理論に反して浪費癖、肥満、多重債務などが多い印象を持ちます。そして、とても攻撃的です。
そんな中、3人の印象深い人物がいました。

自分自身、もう実務の世界で仕事をして、経済学の指導から離れたいとも思うのですが、なかなか離れずに指導法にこだわるのもこの3人の教員にめぐり合ったことが決定的だったと思われます。

ちょっと紹介します。

R氏
この人はアメリカの大学での(前)経済学部長。
あまりにも偉大で、今もアメリカの話となるとほとんどがこの街の話になるくらいです。

この人は、講義が一段落した1か月後、私に鍵をくれました。
これは何か?と尋ねると、なんとこの教員の自宅の鍵だということです。好きな時に自由に家に入って本を読み、無期限で部屋や駐車場も使いなさいということでした。

留学生にここまでできるのだろうか?学業とは信頼から生まれることを教えてくれた人。いや、すごい。


M氏
日本の経済学の教員
この人は、アメリカのノーベル経済学賞受賞者の弟子。ほとんどそのことを自慢することはない。

古い話なので、現在の価値観とは異なりますが、彼はこんなことを話していました。
「大学の教員は報酬はなし(タダ働き)にするべきだ」
「君たちは、テレビに出ている教員を批判するが、彼らは自分でちゃんとお金を稼いでいる!批判するべきは、大学からの給与を生活費に充てている教員だ!」
「俺は給与全額を研究と学生との飲み代で使っている!」
などと言っていました。とても印象的で、その言葉が心に残っています。

経済学者で巨額の富を築く人もいますが、彼もその1人です。
数字が読める人でした。



A氏
日本の他学部教員(在日外国人)
現在、偉くなった人たちも「彼は偉大だった」という感謝の声を耳にします。

実は、その人は何も指導しませんでした。

ただ1つ、研究室で、夜を徹して仕事をしている背中だけを学生に見せました。
記憶から消えない人です。